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OnlyOne-Styleアマラバ/タイラバと最近のアマジグについての考察

OnlyOne-Styleタイラバについて

いまや、タイラバ仕掛けによる甘鯛狙い、通称『アマラバ』は、釣り方としてもその釣技が、ほぼ確立されてきました。そこで、OnlyOneでは、甘鯛をジグで狙う『アマジグ』をテスト的に始めています。もちろん、既に他海域や、お隣の京都でも展開はされているようですが、こと小浜は遅れています。だけに、ここでOnlyOneが仕掛けたいと思って動いています。

まず、アマジグに関しては、船長もまだまだ手探りの域を超えません。各動画を参考にしようかと思って見まくりましたが、やはり『海域の違い』は非常に大きい違いとなってます。なので、海域に合った釣技アマジグが必須になるわけです。置き換えた話をすると、当メンバーや常連さんは理解が早いと思いますが小浜のタイラバ釣技。当船ではOnlyOne-Styleと銘打ってますが、早巻き、早掛け、鬼合わせを実践していただいてます。とくに【早巻き】にその実績が強く印象付けられています。その前提には『日本海である事と小浜沖であること』が必須条件となります。その結果が、一部抜粋ですがこんな結果をもたらします

真鯛の大小はありますが、そのプロセスを知って実践してくれた方々です。私も入ってますが、知らない人が見ると大抵が驚きと疑いの目で見てきます。でも、それが普通の反応です。当然なのです。

置き換えた話でしたが、再度、OnlyOne-Styleによるタイラバを説明します。HP上では、チョコチョコその存在をアピってきましたOnlyOne-Styleタイラバ。小浜海域限定となるであろう釣技なのですが、同じタイラバですが、他海域とその方向性は180度違います。

(表:1)

 この表:1が示す通り、若狭湾海域と他海域を比べてみると解る大きな違いは、潮流です。潮の流れる速度です。我々船長は、kt(ノット)で話しています。このノットですが、船舶免許保持者なら、試験にもでますのでご理解頂けると思いますが、1kt=1.852㎞/hと定められています。この潮流の速さや深さによって、皆さんはヘッドの重さを変えると思います。この『ヘッドの重さだけ』が大きな違いではなく、なぜヘッドの重さを変えなければならないのか?です。何度も答えは書いていますね。『潮流の速さ/深さ』です。では『深さ』から話しますと、深いから重くすることは簡単にイメージできますが、極論を言えば水深150mでも60gのヘッドで対応できますよね。重さがあるので沈みますから。でも、アングラーはそうはしません。何故か。『早く底に仕掛けを届けたい』。その思いがあって、重くするはずです。120gや200g、TGなんかも使うでしょう。この行動は、早く底に仕掛けを届けたい事に加えて、底付近に反応がある事が多い真鯛に、早くアプローチをかけたい一心でこの行動を行います。本当に、ソレだけでしょうか。他にもこう考える方も居るはずです。『水深が深いと【潮流】の影響を受けるので軽いヘッドじゃ【流される】ので重くする』と。なぜ【潮流】の影響で【流される】のでしょうか。水より重たいものが重力により沈む行為が起こっていますので問題ないではありませんか?違いますよね。ヘッドの形によって違いますが、水の【抵抗】によりブレーキがかかりますよね。そこに【潮流】による流れが発生している事で、潮上側から潮下側へ押される事で、真っ直ぐ下へ落ちるはずのヘッドが、あらぬ方向へ流れて行ってしまいますよね。さらに、軽いヘッドであればある程、海中に漂う時間も落下抵抗により長くなり、押される距離も長くなりますので、着底距離も自船から遠くなるのです。そうならない為にアングラーはヘッドを重たくします。結果アングラーはこう考えます『できる限り真っ直ぐ下【バーチカル】を目指すために、何グラムのヘッドにするべきか』とか『ライン角度45°を最終ラインとするのに何回底取りが出来るか』と。全ては、真鯛にアプローチする一瞬をめざして考えているはずです。では、これだけで真鯛は釣れるのでしょうか。もちろん0ではありません。が、タイラバにはヘッドだけが存在しますか?アピールやアプローチは、ヘッド+鈎だけで行いますか?違いますよね。そう。ネクタイと呼ばれる付属品を忘れてはいけません。実は、ここが一番重要視しないといけないアイテムなのです。

ネクタイの役割と、海域の違い

先ほどは、ヘッドの重さと潮流の関係について書きました。ただ、全否定ではありませんが、ヘッド+鈎だけでは真鯛を釣り揚げることが困難だと思います。ここで必要なのが『ネクタイ』と呼ばれる、タイラバには必須の付属品であり、魚へのアピールに最大限の役割を果たすアイテムです。では、このアイテムと海域の違いが何を意味するのか?ですが、真鯛攻略にむけてのプロセスで、一番知っておかなければなりません。とくに【潮流】と【ネクタイ】の関係性は絶大です。そこにOnlyOne-Styleタイラバの真意があります。まず、太平洋側、瀬戸内海側の潮流が走っている想定で話します。この2か所の潮流は、早い時は、まるで川のような速さで流れます。7ktや10ktなんて事も、ざらでしょう。時速は1.852㎞/hを掛けて下さい。約13㎞~19㎞で流れているのです。秒速に直すと3.6m~5.1mの速さです。1秒ですよ。あっと言う間に流れていく速さです。潮が流れてないなぁと言われる時でも2ktや3ktあると思います。では、若狭湾はどうでしょう。私が経験してきたこの1.5年の船長経験でいくと、風と潮が同調して1.2ktが最大ではないでしょうか。無風時で0ktなんて日も。太平洋側で流れてない日から考えると、若狭湾内の潮流は、半分以下なのです。理解が早い方は、ここでピンとくると思います。そう、この潮流の速さとネクタイが大きく係わる事に。では簡単に図解してみます。

この図は、潮流が左から右へ、走っているとお考え下さい。この時、自船の流れ方や水深は加味せず、糸を巻かずに止めているとお考え下さい。この時、海の中ではこうなっているはずです。潮の抵抗を受けたライン、ヘッドは、自船から離れて斜めに落ちていき、止めた所でネクタイは、潮に流されて右側にヒラヒラ【勝手に】動いている。そう私は考えています。

見たことありませんか?メーカーさんが新作テストで、透明のケースに流れを発生させてヘッドがどう動くか?ネクタイがどう動いているのか?を。その映像では、かなりの勢いで水が動かされています。フラフラと動くヘッド、バタバタとはためくネクタイの映像を見て、ハッとしました。何故か?同じ条件下で、若狭湾の潮流を考えてみると解ります。

真っ直ぐ落ちたヘッドに対し、ネクタイは潮流れに押される事なく、そのままダラッと垂れ下がるでしょう。もちろん、ネクタイ自体の浮力によって、多少なりとも浮くとは思いますが、それは微々たる抵抗だと思います。太平洋・瀬戸内海側は、言えば【何もしなくても勝手にネクタイが動く】のに対し若狭湾では【何もしなければ動かない】のです。ここが、海域の違いですし、所作に大きな違いが出るものと考えるのです。最初に説明した事を思い出してください。何故大抵の方がOnlyOne-Styleタイラバを見て驚かれるのか?を。そう【早巻き】です。太平洋・瀬戸内海側のタイラバ経験者の方や、動画なんかを見て小浜に来られる方は、その海域の釣り方で実践に望まれると思います。その方々の知る海域は、潮が早い=タイラバ全体が【勝手に】仕事をしてくれるのです。対して若狭湾小浜沖は、その所作では、ほとんどの製品が【勝手に】仕事をしてくれません。何故か。動かないからです。微速巻きでは、仕事をしないどころか、アピールにもならず、見切られてしまい逆効果だと考えられます。では、どうするのか?ですが、答えは簡単です。自発的に動かないのであれば、強制的にネクタイが【仕事をする速度を作る】しかないのです。結果として、その速度を生むのは、船が進むのではなく、アングラーが思ってる以上に早く巻く動作、所謂【早巻き】にたどり着きます。それこそがOnlyOne-Styleタイラバの所作と言えるでしょう。ちなみに私の場合、タイラバではあり得ないとされた、エクストラハイギア仕様の8.1:1ベイトリールをメインに使っています。速度は4mを2秒~2.5秒で巻く速さです。これは、約3.5~4kt相当の速さになります。皆さんからすると『そんな速さで魚釣れるんですか⁉』と本当によく言われます。が、この速度だからこそネクタイが完璧に仕事をしてくれて、今に残る実績と常連アングラーから推奨される釣技となってきたのです。真鯛は、定速巻きでゆっくり誘うのは、もはや違うのかもしれません。だからと言って、このOnlyOne-Styleタイラバが若狭湾を含む日本海側全てに当てはまる訳ではありません。思ってる以上に早く巻くこの違和感は半端ないと思いますが、是非ともこの釣技を引き出しの1つにして頂ければと思います。

気が向いたら他の考察も追加して参ります。